第10回受賞者

高木賞

*先生のご所属は、ご応募当時となります。

氏名・所属/研究題名/研究概要 助成金額
福本 毅(京都府立医科大学 教授) 500万円
紫外線曝露後の光老化および老化関連分泌表現型(SASP)を標的とした色素性乾皮症外用治療薬の開発
色素性乾皮症(XP)は、DNA損傷修復機構に先天的欠損を有する希少難治性疾患であり、紫外線(UV)に対する光老化が著しく加速する。重症例では若年期に皮膚がんを発症し、20〜30歳代で早期死亡に至る例も少なくない。現行の遮光や日焼け止めなどの予防策では疾患進行を抑制できず、患者と家族の生活の質(QOL)は著しく低下している。本研究では、XP患者由来iPS細胞から分化誘導したメラノサイト(XP-iMC)を用い、UV曝露後に誘導される光老化および老化関連分泌表現型(SASP)を標的とする新規外用治療薬の開発を行う。独自に構築したドラッグスクリーニング系により候補分子を同定し、既に特許出願を完了している。今後は、皮膚オルガノイドおよびXPモデルマウスを用いて薬効と安全性を精査し、経皮吸収性と安定性に優れた製剤へ最適化を進める。これにより世界初となるXP外用治療薬の臨床応用を実現する。
松岡 悠美(大阪大学 教授) 500万円
アトピー性皮膚炎発症に関わる表皮ランゲルハンス細胞への環境シグナル同定
乳児期のアトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis, AD)はアレルギーマーチの起点となることが知られているが確立した予防法は存在せず、発症メカニズムの解明は急務である。我々がこれまでに行った出生コホート研究のヒトデータおよびADモデルマウス解析からは、乳児期にADを発症する群では健常群に比べ新生児期の皮膚ですでにランゲルハンス細胞(Langerhans cell, LC)の機能変化が生じていることが示唆された。本申請では新生児期に皮膚LCが受ける環境シグナルを同定し、その変化が皮膚バリア成熟および免疫寛容や免疫調節に関わる制御性T細胞(Regulatory T cell, Treg)の誘導に及ぼす影響を多面的に解析する。ヒトで得られた知見をマウスモデルで検証を行うことで発症起点となる時期と要因を明確化し、将来的なAD予防法の確立に資する新たな発症機構を明らかにすることを目指す。
伊東 孝政(北海道大学 助教) 250万円
遊走2型自然リンパ球を介したアトピー性皮膚炎における衛生仮説の病態解明
「衛生仮説」とは、衛生状態の向上による感染症の減少が、さまざまなアレルギー疾患の増加をもたらすという考え方である。アトピー性皮膚炎(AD)においても、腸内寄生虫への曝露がADの発症を抑制し、マウスでは腸内寄生虫感染がAD様の皮膚病変を軽減することが報告されている。しかし、そのメカニズムは未だ明らかになっていない。近年、寄生虫感染時に遊走2型自然リンパ球(inflammatory type 2 innate lymphoid cell:iILC2)が腸から肺へと移動し、炎症を抑制することが報告された。申請者は、iILC2の体内動態制御機序を明らかにしており、さらにiILC2が皮膚へと移動することも発見している。iILC2を介した皮膚保護の病態を解明することで、ADの新規治療法および予防薬の開発につながる可能性があると考え、本研究を着想した。
伊東 可寛(慶應義塾大学 専任講師) 250万円
皮膚菌叢―宿主相互作用の因果解明に基づくアトピー性皮膚炎の新規治療基盤の構築
アトピー性皮膚炎(AD)は皮膚バリア障害と免疫異常を背景に、皮膚細菌叢(マイクロバイオーム)の乱れが病態に深く関与する。しかし菌叢が治療応答性に影響し得るのか、また治療標的となり得るのかは未解明である。本研究では、ADの全身治療に伴う皮膚細菌叢の変化と宿主遺伝子発現パターンを縦断的に取得して統合的に解析する。全長16Sメタ解析により菌叢を種レベルで定量化し、皮膚トランスクリプトームと治療応答性を含む臨床情報を統合解析することで、菌叢変動がバリア機能や免疫応答など宿主に与える影響を解明する。さらに治療応答性や抵抗性と相関する菌種を特定し、AD患者皮膚から単離した菌株の機能を遺伝子改変技術やin vitroおよびマウスモデルの実験系で検証する。これらの菌株レベルでの機能解明を通じて菌叢―宿主クロストークの作用機序を解明し、菌叢および菌代謝物を標的とした新しいAD治療法の基盤構築を目指す。
川上 聡経(京都大学 助教) 250万円
患者由来iPS細胞を用いた色素性疾患の病態解明
多くの色素性疾患の病態は未解明で、色素性疾患に対する治療法は限られている。遺伝子検査により色素性疾患への関与が示唆されるゲノム変化が同定されているが、それらを機能解析する手法は開発途上である。本研究は、色素性疾患を有する患者よりinduced pluripotent stem cell(人工多能性幹細胞;iPS細胞)を樹立し、患者由来iPS細胞より分化誘導した患者固有の遺伝的背景を保持する色素細胞を用いることで、色素性疾患の病態解明を目指す。色素性疾患の病態解明の一例として、申請者らが同定した色素細胞の発生・分化のマスター転写制御因子であるMITFの新規変異の機能解析に重点を置く。本研究で樹立した色素性疾患患者由来iPS細胞を基に、色素性疾患の研究基盤となるバイオバンクを構築する。
斎藤 勇輝(新潟大学 助教) 250万円
ウイルス関連刺激によるPANoptosis活性化を起点としたSJS/TEN発症機構の解明と皮膚疾患への新規治療戦略の創出
スティーヴンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症(SJS/TEN)は、薬剤やウイルス感染を契機に発症する重篤な皮膚疾患であり、その主病態は表皮細胞死である。我々は近年、SJS/TENにおいて表皮細胞がアポトーシス、ネクロプトーシス、パイロプトーシスという多様な細胞死形態を示すことを明らかにした(未発表データ)。他疾患のウイルス感染細胞にも同様の細胞死様式が観察されることが報告されており、両者の関連が示唆される。
本研究では、SJS/TENにおける細胞死機構およびウイルス感染の影響を解析した。その結果、我々が確立したSJS/TEN特異的細胞死モデルにおいて三者が同時に活性化するPANoptosisが生じ、さらにウイルス感染模倣刺激(Poly(I:C))により細胞死が増強することを見出した。以上より、薬剤刺激とウイルス感染が相乗的に表皮細胞死を誘導し、SJS/TEN発症に関与する可能性が示された。
松村 裕(大阪大学 助教) 250万円
皮膚浸潤形質細胞の制御性機能の解明
皮膚浸潤形質細胞は従来、病原性の観点から研究報告があるが、本研究は制御性機能を持つという新たな視点を提示する。申請者らは円形脱毛症でIL-10産生B細胞が病変に浸潤し治療反応性と相関することを発見した。本研究では、膠原病、感染症、自己免疫性水疱症、腫瘍など複数の皮膚疾患において、組織多重免疫染色法、レーザーマイクロダイセクション、BCRレパトア解析などを用いて、皮膚浸潤形質細胞、B細胞のプロファイルを解明する。疾患横断的比較により、形質細胞浸潤の普遍的メカニズムと疾患特異的機序を分離し、病原性と制御性のバランスを明らかにする。この知見は組織浸潤免疫細胞を「攻撃者」から「調節者」として捉え直し、制御性細胞を標的とした新たな治療戦略の基盤となりうる。
森実 真(岡山大学 教授) 250万円
難治性皮膚疾患に対するアンチジーン核酸外用薬の開発
本研究では、三本鎖DNA形成を利用した「アンチジーン核酸」により、難治性皮膚疾患の新規治療法を開発する。岡山大学・谷口陽祐教授が開発したアンチジーン技術を応用し、乾癬におけるTNF-α・IL-17A・IL-23A、アトピー性皮膚炎におけるIL-4・IL-13の主要炎症性サイトカイン遺伝子の転写を特異的に阻害する人工核酸を設計・合成する。さらに、徳島大学・小暮健太朗教授のイオントフォレシスを応用したドラッグデリバリーシステム技術を組み合わせ、皮膚局所への高効率送達を実現する。既に確立済みのイミキモド塗布乾癬モデルおよびハプテン繰り返し塗布アトピー性皮膚炎モデルを用いて、抗炎症効果を評価する。本研究により、外用可能な分子標的型核酸治療薬の創製を目指し、皮膚科領域における低侵襲・個別化医療の新たな方向性を提示する。最終的には、病態の本質に遺伝子過剰発現が関わる難治性皮膚疾患への応用を目指す。

高木賞臨床研究奨励賞

*先生のご所属は、ご応募当時となります。

氏名・所属/研究題名/研究概要 助成金額
荒川 明子(滋賀医科大学 准教授) 50万円
毛包の再生機能が規定する円形脱毛症病期分類の提案
円形脱毛症は人口の1.7%が罹患する頻度の多い自己免疫性脱毛症である。約80%の症例は1年以内に寛解するが、残りの症例は年余にわたり脱毛が遷延する。円形脱毛症ガイドライン2024では、発症後6ヶ月前後で、治療を選択することが推奨されているが、その理由については明記されていない。本研究は、広範型円形脱毛症の病理組織学的特徴(特に毛周期の変化)、治療反応性に着目して、病理の時系列に沿った変化をより正確に反映した、円形脱毛症の病期分類を提案する。この病期分類で、解像度の高い疾患理解と、より正確な治療法の選択が可能になることが期待される。また、早期および免疫抑制の治療メカニズムについての洞察を提供する。早期から、慢性化する患者を選択することが可能となる。また広くヒトの疾患で組織再生が、疾患からの回復を可能とし、病期を正確に分けることを提案する。
片桐 一元(獨協医科大学 教授) 50万円
自施設での多形慢性痒疹 978例、結節性痒疹524例の診断、合併症、治療効果および長期予後調査
多形慢性痒疹には未だ保険適応となる有効な薬剤がなく、結節性痒疹は新規治療薬により軽快しやすくなったとはいえ、共に難治である。当科では独自の片桐式痒疹治療アルゴリズムを用いて治療を行い、抗ヒスタミン薬の組み合わせ、ロキシスロマイシン併用などで一定の有効性が得られることを報告したこともあり、非常に多数の痒疹患者が通院している。当科では、電子カルテ上、15年間で多形慢性痒疹978人、結節性痒疹524人に診断名が付与されている。本研究では、この2疾患患者について、経過を含めて診断を再検討した上で、疫学調査、IgE・TARCなどを含めたアトピー疾患との関連性、独自の治療および新規治療薬を含めた治療効果の検証、自然治癒を含めた長期予後および悪性腫瘍・生活習慣病などの合併症について、対面、書面、電話により調査を行い、長期的視点を含めた日本人における慢性痒疹の病態を明らかにする。
小池 雄太(長崎大学 講師) 50万円
壊疽性膿皮症の治療抵抗性機序解明に向けた臨床・トランスクリプトーム統合解析
壊疽性膿皮症(pyoderma gangrenosum, PG)は、臨床的には壊死を伴う難治性の皮膚潰瘍を形成し、病理学的には皮膚に豊富な好中球が浸潤する皮膚免疫疾患である。治療反応は症例によって異なり、複数の免疫抑制剤治療にも抵抗性で難治化する症例も多く、その場合患者のQOLを著しく障害する。しかし、これらの治療抵抗例を規定する因子や病態については十分に解明されていない。我々は、治療抵抗性PG組織の空間的・網羅的解析による予備的研究を行い、いくつかの特徴的な炎症シグネチャーを抽出した。本研究では、中規模症例数のPGにおける臨床情報と組織bulk RNAシーケンス解析を統合し、PGを層別化することで治療抵抗性に関わる因子を探索する。これにより、治療反応性を予測しうる臨床指標の同定と難治性PGに対する分子標的治療の基盤構築を目指す。
後藤 和哉(京都大学 助教) 50万円
パーソナルヘルスレコードの利活用とマルチモーダルデータの統合によるかゆみの新規分類法・治療効果予測モデルの確立
かゆみは世界人口の約4割が経験し、患者の生活の質を著しく損なう皮膚科領域の最重要症状である。しかし、客観的な評価指標や標準化された分類法が未確立のため、科学的根拠に基づく治療選択の困難さが臨床現場での喫緊の課題である。そこで本研究では、難治性かゆみを主訴とする患者全般を対象に、スマートフォンアプリItch Trackerによるパーソナルヘルスレコード(PHR)を測定し、疾患横断的にかゆみの特徴や治療前後での変化を評価する。さらにこのデータに加え、患者報告型アウトカム、臨床・分子生物学的データを含むマルチモーダルデータを網羅的に収集・統合解析することで、背景疾患に依存しない客観的なかゆみの分類法と治療効果の予測モデルを確立する。本研究成果は、かゆみ診療におけるパーソナルヘルスレコードの利活用と治療最適化の科学的基盤を構築し、個別化医療を実現する契機となる。
洲崎 玲子(東京女子医科大学 非常勤講師) 50万円
顔面に酒皶様の症状を有する皮膚疾患の微生物叢動態の検討
本研究は、酒皶の病態形成における毛包虫の寄生・増殖と皮膚微生物叢の相互作用を包括的に解析し、その機序を新たな視点から明らかにすることを目的とする。酒皶は慢性炎症性皮膚疾患であり、標準治療に抵抗を示す症例も多く、治療選択肢の乏しさが臨床上の課題である。本研究では、毛包虫密度と皮膚微生物叢の関連を解析し、治療前後の動態を追跡することで、臨床症状や治療に対する反応に結び付く微生物学的バイオマーカーを明らかにする。さらに、毛包虫密度と特徴的な菌叢構成を組み合わせた層別化戦略を構築し、酒皶の個別化治療に資する予測モデルの提示を目指す。顔面の持続する紅斑は対人場面で患者に心理的社会的負担をもたらすが、本研究により適正治療への早期到達が可能となり、患者の生活の質の向上にも直結する。本研究は、酒皶の新たな病態モデルを提示し、痤瘡や脂漏性皮膚炎など他の毛包虫関連疾患にも波及効果をもたらすことが期待される。
高村 さおり(埼玉医科大学 総合医療センター 講師) 50万円
乾癬病変における代謝異常と免疫応答の可視化に基づく新規治療反応予測モデルの構築
本研究は、中等症〜重症の尋常性乾癬患者を対象に、皮膚局所の代謝状態を蛍光画像解析により可視化・定量化し、臨床的指標と統合して乾癬の新たな側面を明らかにする臨床研究である。具体的には、蛍光顕微鏡(Keyence BZ-X700)を用いて、病変部および患者の健常皮膚の自家蛍光(NAD(P)H・FAD)像を取得し、光学的レドックス比を算出して局所代謝活性を評価する。さらに、生検組織から乳酸・グルコース・NAD⁺/NADH比などの主要代謝物をLC-MS/MSで定量し、代謝異常を多面的に把握する。加えて、生物学的製剤治療の導入前後でこれらの代謝指標を縦断的に比較し、PASI改善率や紅斑・肥厚・鱗屑などの臨床指標との関連を統合的に解析することで、治療反応性と結びつく代謝指標(例:治療前レドックス比高値=反応不良)の抽出を試みる。
本研究により、解糖系亢進など乾癬に特徴的な代謝基盤の理解、および治療前の代謝プロファイルに基づく反応予測バイオマーカーを探索し、乾癬の精密医療を実現する新たな客観的指標の確立を目指す。
萩野 哲平(日本医科大学 千葉北総病院 講師) 50万円
アトピー性皮膚炎の個別化治療に向けた薬剤別血液バイオマーカーの確立
近年、生物学的製剤やJanus kinase (JAK)阻害薬の導入によりアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis: AD)全身治療の選択肢は拡大した。Thymus and activation-regulated chemokine (TARC)はADの重症度を反映する血液バイオマーカーとされてきた。しかし、治療薬の種類によってはTARCの低下量が治療効果と平行しないことがある。また、治療薬の種類や治療期間によって、治療効果を反映するバイオマーカーが異なる可能性もある。本研究は、治療早期および長期の治療効果を反映する薬剤別血液バイオマーカーを確立することを目的とする。 本研究の成果を応用し、薬剤別に臨床評価指標と血液バイオマーカーを組み合わせた、最適な治療効果判定システムを確立することにより、迅速な治療効果判定、治療の継続あるいは変更の決定を可能にし、ADの個別化医療の推進に貢献したい。
三宅 智子(岡山大学 助教) 50万円
種痘様水疱症リンパ増殖症の空間マルチオミクス解析による病態制御機構の検討
種痘様水疱症リンパ増殖症(hydroa vacciniforme lymphoproliferative disorder: HVLPD)は、通常はB細胞に感染するEpstein-Barr virus(EBV)が T/NK 細胞に感染し、感染細胞の異常増殖や宿主の免疫応答が関与して発症する。予後良好なclassic HV: cHVから予後不良なsystemic HV: sHVや慢性活動性EBV症候群(CAEBV)へ進展し、血球貪食症候群やリンパ腫へ移行するが、その誘因は不明である。 
本研究では、cHVからsHV・CAEBVへ進展した患者の皮膚病変部に着目し、最新の空間マルチオミクス解析装置を用いて、EBV陽性細胞とその周囲の微小環境を構成する細胞の網羅的な遺伝子発現プロファイルを取得する。その結果、病態の進展と治療抵抗性の分子病態を解明し、東アジアでの報告が多い希少疾患に対する新規治療標的を同定することを目指す。
武藤 雄介(東北大学 助教) 50万円
トリプトファン代謝経路が免疫チェックポイント阻害薬における免疫関連有害事象に与える影響
本研究の目的は、トリプトファン代謝産物が免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) による免疫関連有害事象(irAE)に及ぼす影響を明らかにし、実臨床で有用なバイオマーカーを創出することである。ICIはメラノーマを含む多くの癌種で使用されるが、予測困難なirAEの出現により、ICIの継続が困難となり、かつ長期間のirAEに対する治療が必要となる場合がある。近年、トリプトファンの代謝経路に関わる酵素や代謝産物が腫瘍免疫に関連する一方で、自己免疫疾患において炎症を誘導・増強する直接的な要因となる点も注目されている。本研究では、トリプトファン代謝産物がICIの有効性のみならずirAEの発現にも影響を与えると仮定し、ICI治療を受けた患者の血清を用い、3経路(キヌレイン経路、セロトニン経路、インドール経路)の代謝物を網羅的に測定する。irAEの事前予測が可能となれば、患者および医療者双方にとって大きな利点があり、医学的・社会的意義は極めて高い。
山下 雄太(名古屋大学 病院助教) 50万円
Liquid Chromatography-Mass Spectrometryによる核小体型抗核抗体陽性全身性強皮症の新規自己抗体同定と病態解明
全身性強皮症において自己抗体を同定することは、これらの疾患の病態を解明する上で重要であるが、実際には未同定抗体も多く存在している。特に核小体型抗核抗体はこれまでの研究から全身性強皮症における重要な病理学的意義を持つことが予想されるため、自己抗体測定の意義は大きい。
今回、Liquid Chromatography-Mass Spectrometry(LC-MS)を用いて新規自己抗体を同定し、免疫化したモデルマウスを作成することで、同定された新規自己抗体が単なる疾患バイオマーカーとしてだけではなく、病態に直接寄与することを明らかにする。また、本研究によって核小体型抗核抗体測定の有用性を証明し、核小体型抗核抗体測定系の開発および将来的な核小体型抗核抗体測定のためのパネル検査の開発を目的とする。そして、核小体型抗核抗体陽性全身性強皮症の知見を拡大することで全身性強皮症の新たなサブグループ分類を可能にし、診断ガイドライン更新のための有用な新規情報を提供することができる。
研究助成
高木賞
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高木賞
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